
Bill Stark
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| 渡辺 雄也はニヤついてるわけじゃないぞ、ほんとに……ああ、うん、そう見えるな。 |
日本の傑物であり元ルーキー・オブ・ザ・イヤーの渡辺 雄也。その名誉とトロフィーを受け取った当時のインタビューでは、次はプレイヤー・オブ・ザ・イヤーを獲りたいとコメントしたそうだ。この2009シーズン期間、彼はそのレースにリードした状態でこの週末に突入しており、成功する可能性にはかなりの現実味がある。
彼の対戦相手セバスチャン・セイラーも元ルーキー・オブ・ザ・イヤー仲間で、今年のプレイヤー・オブ・ザ・イヤーを共に争っているというわけではないが、複数のプロツアーでトップ8に残っている無視できない対戦相手だ。
この勝負は発掘ミラーマッチとなったわけだが、まずは渡辺が《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka(GPT)》で殴って相手のライフを19にするところからスタートした。2ターン目は《留まらぬ発想/Ideas Unbound(SOK)》もプレイし、《戦慄の復活/Dread Return(TSP)》《黄泉からの橋/Bridge from Below(FUT)》《臭い草のインプ/Stinkweed Imp(RAV)》を捨てた。これにより、実際のライブラリーからカードを墓地に送ることで、実質的に墓地を追加のライブラリーとして使える大きなボーナスという発掘メカニズムの強力なドローエンジンを得たことになる。
セイラーもまた、《沸騰する小湖/Scalding Tarn(ZEN)》から《島/Island(ZEN)》を引き出し、《留まらぬ発想/Ideas Unbound(SOK)》をプレイ。しかし捨てたカードからは今後の見通しが立たない……捨てたかった発掘カードのかわりにディスカードしたのは《バザールの大魔術師/Magus of the Bazaar(PLC)》と2枚の《ナルコメーバ/Narcomoeba(FUT)》。その不運にお互いにこやかにほほえんだ。
渡辺は《臭い草のインプ/Stinkweed Imp(RAV)》でライブラリーを削り、《壌土からの生命/Life from the Loam(RAV)》と2枚目の《臭い草のインプ/Stinkweed Imp(RAV)》を墓地に見出す。《バザールの大魔術師/Magus of the Bazaar(PLC)》をセイラーが展開する間に、《ナルコメーバ/Narcomoeba(FUT)》を召喚しつつ《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka(GPT)》でアタックを敢行。そのルサルカで《ナルコメーバ/Narcomoeba(FUT)》を生け贄にして、5枚ライブラリーから落として《臭い草のインプ/Stinkweed Imp(RAV)》を発掘。ドロー・ステップにもう5枚。
《恐血鬼/Bloodghast(ZEN)》と《ナルコメーバ/Narcomoeba(FUT)》を抱え、このゲームではセバスチャン セイラーを完全に捕らえたようだ。渡辺の墓地はもう墓地ではなく、20枚以上の”ドロー”カードと化している。
4マナに到達した渡辺は《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka(GPT)》と《臭い草のインプ/Stinkweed Imp(RAV)》のコンビでさらにライブラリーを削っていく。それが終わった頃には2枚目の《黄泉からの橋/Bridge from Below(FUT)》と十分な数のクリーチャーが並び、《戦慄の復活/Dread Return(TSP)》をフラッシュバックして致命的といえる《炎の血族の盲信者/Flame-Kin Zealot(RAV)》を呼び出す。
ターンの始めにはほとんど何も無かった盤面を、3/3となった6体のゾンビ・トークンが攻撃してとんでもないダメージをたたき出せる状態に仕上げた渡辺。それを眺めていたセバスチャン セイラーはその悲運を前に投了とあいなった。
渡辺 1 - 0 セイラー
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| セイラーは墓地から蘇ろうと試みる。 |
双方のプレイヤーが初手をキープしたが、渡辺はこいつを引いてて最初に戦場に出した:《虚空の力線/Leyline of the Void(GPT)》だ。セバスチャン セイラーは最初の土地を置く前のスキを突かれたことになる。彼は念のためカードに印刷してある内容を再読し、何もかも悟ったかのような微笑みと共に不平をこぼした。
渡辺は1ターン目に、このゲーム最初に唱えた”実際の”呪文となる《面晶体のカニ/Hedron Crab(ZEN)》を出す。
力線を突破するためのなにかしらのサイドボードを《バザールの大魔術師/Magus of the Bazaar(PLC)》で探そうと試みるセイラー。渡辺は《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》を出して《戦慄の復活/Dread Return(TSP)》《黄泉からの橋/Bridge from Below(FUT)》《ナルコメーバ/Narcomoeba(FUT)》を墓地に送りこみ、フェッチから《繁殖池/Breeding Pool(DIS)》を出すことでさらに3枚を溜め込む。
《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka(GPT)》を出したのとターンを同じくして2枚目の橋がめくれたところで、セイラーはため息混じりに手を差し出した。その立ち上がりにはとてもついていけない……。
渡辺 2 - 0 セイラー
試合のあと、セバスチャンは実際のところ力線に対する回答を持ち合わせていなかったことを明かした。こうなった以上もうビートするしかなかったわけだが、ジャパニーズ・スターの第1ゲーム同様の強烈なスタートに対して、かのドイツ人には何の弾もなかった。