Round 1: FFreakyくん

Bill Stark

金曜日, 6月 05, 2009



Luis Scott-Vargas (《大祖始/Progenitus》コントロール) vs. Brad Nelson (セドラクシス・アグロ)

Luis Scott-Vargasはマジック・オンラインの闇からプロツアーの栄光へ、ほんの数年で上り詰めた

 LSVとしても知られるLuis Scott-Vargasが、最近華々しい活躍を遂げているのは周知の通り。彼は参戦しているプレミア・レベルのイベントのほとんどでトップ8の結果を残している。プロツアーでの優勝、また他のプロツアーでも決勝進出。グランプリを何回も制し、トップ8にも何回も入っている。世界選手権でもトップ16に食い込んだ。しかし、彼の物語はほんの数シーズン前、マジック・オンラインでプロ・プレイヤーたちと対戦したときから始まったのだ。何度も何度もデジタル・イベントに挑み、未知の強豪のままで腕を磨いていたのだった。彼は今や自分の名前を築き上げている。

 フィーチャー・マッチに選ばれたのはLSVの名前からだった。彼の正面に座っているのはノースダコタ州ファーゴから来たBrad Nelson。彼はLSVがほんの数年前に歩んだのとほとんど同じ道を通り、初めてのプロツアーに挑んだのだ。オンライン名は「FFreak」。彼はマジック・オンラインのプレミア・イベントを次から次へと渡り歩いている。FFreakは、デジタル世界でのその果敢な行為から、Chris LachmannやSteve Sadinといった東海岸のビッグネームたちから注目を集めていた。このプロツアーの第1回戦は、まさに「新旧対決」というにふさわしい対戦となる。

 「壊したかい」ゲーム開始前に、LuisはBradに問いかける。

 「みんなが壊したのと同じぐらいにはね」Nelsonは笑いながら言い返した。


Game 1

 最初の数ターンはお互いに土地を置き、Bradの《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》が場に出てくる。Luisはその3/2に《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》を放ち、さらに続けて出てきた《無謀突進のサイクロプス/Madrush Cyclops》を次の《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》で除去する。《荒廃稲妻/Blightning》、《貴族の教主/Noble Hierarch》、さらにNelsonの《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》が蘇生してきてScott-Vargasのライフは早くも残り8点に。

 状況を踏まえてかどうかはともかく、Luisはさらに土地を並べ、《瀝青破/Bituminous Blast》で《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》を除去。公開された《終止/Terminate》が《貴族の教主/Noble Hierarch》を飲み込み、Luisのターンが始まったときには相手の陣営は空っぽと圧倒的な状況に。7枚タップして《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》を放った。手札を補充し、相手の手札を片付け、ライフを回復する。Nelsonは最悪の苦境に追い込まれたように見えた。さらに次のターン、2発目の《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》が勝負を決めた。Bradは《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》であがこうとしたが、Luisが手札を残して《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》と《否定の壁/Wall of Denial》を出したことでお手上げ、第2ゲームに向き直るのだった。

Scott-Vargas 1, Nelson 0


Game 2

 両プレイヤーともタップイン3色土地からの立ち上がりだったが、第3ターン、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》がBrad Nelsonの下に降臨。さらに《無謀突進のサイクロプス/Madrush Cyclops》を呼び、相手のライフを14点に減らす。Luisは《捕らえられた陽光/Captured Sunlight》で陣営を整え、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を公開する。これで相手の攻撃はしのげるが、《無謀突進のサイクロプス/Madrush Cyclops》の攻撃は止めきれず、Bradのクリーチャーはすべて速攻持ちのままだ。このアラーラ再誕のレアはダコタ人の秘密兵器と言っていい。

 Nelsonは《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》を呼び出し、即座に攻撃をしかける。しっかり考えてのブロックでは、Scott-Vargasは《無謀突進のサイクロプス/Madrush Cyclops》をチャンプ・ブロックすることに。ライフは残り12点、だが時間を稼げるブロッカーの苗木がわんさと芽吹いたのだ。稼げると言っても時間は無限ではない。Bradの次のプレイは《霧を歩むもの、ウリル/Uril, the Miststalker》。このブロックにあまりにも多い単体除去のせいで、この5/5の神話レアのような滅多に見なかったカードが活躍する機会ができているのだ。

 Luisは《瀝青破/Bituminous Blast》を《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》にプレイし、《否定の壁/Wall of Denial》をゲットしてゲームに踏みとどまる。これでBradの総攻撃にも耐えられるが、LuisがタップアウトしたところにNelsonが出したのが《領土を滅ぼすもの/Realm Razer》。これで反撃の手はなく、ベルリンの覇者は盤上を片付けるのだった。

Scott-Vargas 1, Nelson 1


Game 3

「FFreak」ことBrad Nelsonは同じことをするのか?

 このマッチの最終戦、最初に場に出たのはBrad Nelsonの《貴族の教主/Noble Hierarch》だった。Luisはこの0/1のマナ・クリーチャーを強く警戒し、3ターン目の《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》で除去する。Bradは《荒廃稲妻/Blightning》で逆襲するが、Luisは《エスパーの魔除け/Esper Charm》で手札を2枚回復させる。

 Brad Nelsonは《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》で攻撃し、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》をタダで場に出した。負けるわけにはいかないLuisのほうも《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を出し、公開したのは《否定の壁/Wall of Denial》。次のターンもNelsonは攻撃を仕掛け、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》は相討ち、《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を《否定の壁/Wall of Denial》でブロックされる。しかし次にBradが出したのは《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》。《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》を生け贄に捧げて1/1の苗木を3体場に出し、Luisに0/8の壁を生け贄に捧げることを強制する。Brad Nelsonはプロツアーのデビューとして最高の手をプレイしたのだ!

 Bradが《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》を場に出し、一方のLuisは《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》で《終止/Terminate》を公開、《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》を除去。《天界の粛清/Celestial Purge》で《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》を始末すると、Bradは《領土を滅ぼすもの/Realm Razer》で相手の足を止める。Luisはうなずき、土地を出せずに終わった。次のターン、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》で相手の4/2ビーストと相討ちに取る。戦闘が終わってScott-Vargasのライフは残り9点。

Nelsonが《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》と《無謀突進のサイクロプス/Madrush Cyclops》を出して場を整えると、Luisは《瀝青破/Bituminous Blast》から《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》から《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》という夢のような続唱を放ってBradのクリーチャーを一掃。残りは苗木トークン2つだけとなる。次のターン、《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》が蘇生で帰ってきたところに、《瀝青破/Bituminous Blast》がさらに炸裂。3/2クリーチャーを除去して《エスパーの魔除け/Esper Charm》が登場、Bradの手札を捨てさせる。ガス欠になったBradはLuisが《アラーラのオベリスク/Obelisk of Alara》と3体目の《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を出すのをただ見ることしかできなかった。

 《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》2体がLuisの下に参じると、局面はもはや決定的になっていた。《霧を歩むもの、ウリル/Uril, the Miststalker》が出てももう大局は覆らない。Scott-Vargasの率いる攻撃クリーチャーの群れが彼をなぎ倒したのだった。

Scott-Vargas 2, Nelson 1

Luis Scott-Vargas
Pro Tour-Honolulu, Shards of Alara Block Constructed


4 《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》
1 《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》
4 《風変わりな果樹園/Exotic Orchard》
3 《島/Island》
3 《ジャングルの祭殿/Jungle Shrine》
2 《山/Mountain》
1 《平地/Plains》
2 《断ち割る尖塔/Rupture Spire》
4 《海辺の城塞/Seaside Citadel》
3 《沼/Swamp》

-土地(27)-


4 《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》
1 《大祖始/Progenitus》
4 《否定の壁/Wall of Denial》

-クリーチャー(9)-
4 《瀝青破/Bituminous Blast》
2 《捕らえられた陽光/Captured Sunlight》
2 《天界の粛清/Celestial Purge》
3 《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》
4 《エスパーの魔除け/Esper Charm》
1 《自我の危機/Identity Crisis》
3 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
2 《終止/Terminate》
3 《衝撃的な幻視/Traumatic Visions》

-呪文(24)-
3 《対抗突風/Countersquall》
2 《二重否定/Double Negative》
1 《浄火の大天使/Empyrial Archangel》
2 《自我の危機/Identity Crisis》
2 《蔓延/Infest》
1 《アラーラのオベリスク/Obelisk of Alara》
2 《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》
2 《思考の大出血/Thought Hemorrhage》

-サイドボード(15)-

Brad Nelson
Pro Tour-Honolulu, Shards of Alara Block Constructed


4 《古代の聖塔/Ancient Ziggurat》
4 《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》
4 《風変わりな果樹園/Exotic Orchard》
2 《森/Forest》
3 《山/Mountain》
4 《野蛮な地/Savage Lands》
1 《海辺の城塞/Seaside Citadel》
2 《沼/Swamp》

-土地(24)-


4 《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》
3 《無謀突進のサイクロプス/Madrush Cyclops》
4 《貴族の教主/Noble Hierarch》
4 《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》
4 《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter》
4 《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》

-クリーチャー(23)-
4 《荒廃稲妻/Blightning》
2 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
3 《マグマのしぶき/Magma Spray》
4 《終止/Terminate》

-呪文(13)-
3 《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》
2 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
1 《マグマのしぶき/Magma Spray》
3 《領土を滅ぼすもの/Realm Razer》
1 《海辺の城塞/Seaside Citadel》
2 《急転回/Swerve》
3 《霧を歩むもの、ウリル/Uril, the Miststalker》

-サイドボード(15)-

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