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Bill Stark
土曜日, 6月 06, 2009
「どっからきたんだい?」Rietzlは席に着くなり対戦相手にこうたずねた。
「日本ですけどなにか?」三田村は返答したのだが、対戦相手が本気できいているのかギャグで聞いているのかわからない様子だ。
「あー、知ってる知ってる」Rietzlは笑いだした。「君がどこの人か知ってるよ、うんうん」
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| Paul Rietzlと三田村和弥は注目の的だ |
プロツアートップ8経験豊富な三田村は、あと1勝で再び決勝ラウンド進出というところまできていた。一方の対戦相手であるPaul Rietzlはアメリカの古豪で、最近ではレガシーでおこなわれたグランプリシカゴのトップ8入賞で鮮烈な復活を遂げている。彼がプレイしているのは、Brian Kiblerが使用していることが今週末は話題となっているエスパーアグロで、早速《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》の力を借りて《宮廷のホムンクルス/Court Homunculus》が2/2で攻撃を始める。
プロプレイヤーの間で古典映画「カッコーの巣の上で」の登場人物になぞらえて「チーフ」の愛称で知られる三田村は、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》でホムンクルスの攻撃をとどめる。しかし、これに加えてRietzlが《エスパーゾア/Esperzoa》をキャストしたことで、この4/3は《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》の頭の上を越えてダメージを与えることを保証してくれる。Rietzlは、さらに《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》を追加し、クリーチャー軍団の増強に余念がない。この2/2クリーチャーはメタゲーム的にすこぶる優れた選択肢で、続唱呪文によってただで呪文を使ってくることを防いでくれる。
三田村は盤面で遅れをとってしまったが、これを取りもどさんと画策する。三田村は《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》によって、対戦相手が2枚場にだしている《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》を破壊し、土地が2枚しかない状態とする。しかし、航空戦線に対しての備えはなく、《エスパーゾア/Esperzoa》の2度目の攻撃で、ライフは12へ。土地2枚のRietzlがキャストした《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》は、三田村の《徴兵されたワーム/Enlisted Wurm》 《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》そして《終止/Terminate》という手札をあらわにする。Rietzlは、ここで除去呪文を選択し、三田村があと2ターンは行動できない状態にする。
だが、魔界の番人に死角はなかった。《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》で《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》を破壊すると、《終止/Terminate》を取り戻す。そして、インスタントタイミングで対戦相手のターンに《エスパーゾア/Esperzoa》を除去。こうなってしまうと、Reitzlは決まり手はマナスクリューといった塩梅になってしまった。なにせ《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》を破壊されてから彼は土地を1枚しか引けていないのだから。そうこうするうちに三田村は《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》をキャストするのに必要な6マナに到達。Rietzlは、続くウィニー軍団として《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》を追加、そして彼らの軍勢を《エーテリウムの達人/Master of Etherium》によって強化する。明らかに不利な交換をするわけにもいかず、Rietzlは、三田村のライフを8残して攻撃をせずにターンを終了する。
《瀝青破/Bituminous Blast》で《エーテリウムの達人/Master of Etherium》への備えは万全な三田村、この2回のトップ8入賞経験を持つプレイヤーが魔界の門を開けるべく、《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》からうみだされた4/4ドラゴントークンでアタックする。Rietzlはターンが帰ってきたところで小考の後に、全軍で進撃。三田村は《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》をプロテクション赤持ちの《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》に、《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》を《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》のブロックへと回したが、しかし、それは特に重要なことではなかった。Rietzlは《エーテル宣誓会の盾魔道士/Ethersworn Shieldmage》をキャストし、すべてのブロッカーからのダメージが軽減され、対戦相手を4点にしたという事実だけが残った。さらにRietzlは《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》を続けてキャスト。こうしてみると、Rietzlはブロック構築のトーナメントではなく、とても良くできたドラフトデッキをプレイしているようにさえみえる。彼のデッキは、「見向きもされない」カードを使うことの強力さをうまく表現している。
2枚目の《エスパーゾア/Esperzoa》がキャストされ、《エーテル宣誓会の盾魔道士/Ethersworn Shieldmage》とのコンボによってRietzlのクリーチャーたちは、ブロックによって死ぬ事は決してなくなった。三田村が解決策を見つけるまでに残されたターンはあとわずか。結局三田村が解決策を見つけられなかったことで、アメリカ人のリードという内容で、ふたりは第2ゲームへと。
Rietzl 1, Mitamura 0
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| よし、こい…こい! |
Game 1の間、Rietzlは、彼らのテストプレイチーム以外では誰も使わないようなカードを1ダースも使っていた。《霞の悪鬼/Glaze Fiend》が早速三田村の前にお出ましすることで、その流れはなおも継続される。境界石と《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》のおかげで、この0/1のかわいらしい生き物はみるみるわけがわからないくらいの脅威へと変貌する。三田村は《終止/Terminate》によってこの攻勢を終わらせるが、しかしRietzlも淡々と《エスパーの嵐刃/Esper Stormblade》を場に追加する。
この3/2飛行クリーチャーはすぐさま《エーテリウムの達人/Master of Etherium》と連繋をとるのだが、ここで三田村は続唱を使った魔界の秘術を披露する。彼がキャストした《瀝青破/Bituminous Blast》は《終止/Terminate》をめくり、両クリーチャーを除去したのだ。しかも、それに対して、Rietzlができることは《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》で1体をサクリファイスすることだけだった。返しのターンで三田村が《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》を場に送り出したことで、Rietzlは、すっかり勝利をあきらめてしまっているかのように見えた。
《エスパーゾア/Esperzoa》を《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》の半身ともいえるドラゴントークンと相打ったRietzlだったが、三田村は2枚目の《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》をライブラリートップから場に。「どないせいっちゅーねん」と愚痴るアメリカ人。たしかに、たった1枚の手札と、さみしくモジモジしている飛行機械トークンだけでは、とてもいいようには見えない。彼はせっせと境界石を《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》に投げ込んでドラゴンへのチャンプブロッカーを作成し、解決策を見つけようといそしんだが、4/4クリーチャーたちへの根本的な解決を探し出すにいたらず、勝負は最終戦へともつれこんだ。
Rietzl 1, Mitamura 1
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| よく見えないかもしれないが三田村のシャツには 止められ「ない」と書いてある |
最終戦に向けて、Rietzlは初手をすぐさまキープしたのだが、対戦相手はそうはいかなかった。三田村はマリガンをおこない、そして、さらにマリガン。「屈託のない意見を述べれば、決して嬉しくはないね」とRietzlは、神妙な面持ちで答えた。結局、2枚少ない5枚を三田村はキープする。
これまでの2戦と同じく、初動はエスパーデッキからだった。《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》ありの《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》に続いて《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》をキャストし、さらに《エーテリウムの達人/Master of Etherium》を続ける。三田村はこれらをみながら、タップイン土地によって着々とマナベースを整えている。その隙に、7/7となった《エーテリウムの達人/Master of Etherium》が《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》と飛行機械トークンを引き連れてレッドゾーンへと進軍する。
三田村は「7/7?」と静かに、彼に突進してきたこの機械仕掛けのベヒモスのサイズを確認する。Rietzlが頷くと、三田村は《流刑への道/Path to Exile》で《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》を除去し、そのサイズを6へと落とす。そして、自身のターンが帰ってくると、三田村はRietzlの軍勢へと干渉をはじめる。《瀝青破/Bituminous Blast》が《エーテリウムの達人/Master of Etherium》を対象にキャストされ、そして続唱によって幾ばくかの土地に続いて《蔓延/Infest》がめくられる。このソーサリーによって盤面はまっさらへとひっくり返されたのだ!この-2/-2効果によって《エーテリウムの達人/Master of Etherium》を《瀝青破/Bituminous Blast》で対処できるサイズとなったのだ。Rietzlは、《エーテリウムの達人/Master of Etherium》を《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》のためにサクリファイスする機会には恵まれなかったが、しかし、代わりに境界石を1/1トークンを生み出すためにサクリファイスする。続くターンに三田村へと1点のダメージを与え、そして《エスパーの嵐刃/Esper Stormblade》を盤面に追加した。
三田村はこのゲーム最後となるカードをドローし、そして笑い出した。彼が見せた手札は土地だらけだったのだ。彼は投了した。先ほどの強烈な続唱も、勝利には十分では無かったのだ。そして、Paul Rietzlは、あと1勝でトップ8を確定させるところまでコマを進めた。
Rietzl 2, Mitamura 1
Paul Rietzl's Esper Aggro
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Kazuya Mitamura's Naya-Jund Control
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