Round 5: 素早いロボット

Tom LaPille

金曜日, 6月 05, 2009



Gabriel Nassif (スフィンクス・コントロール) vs. Jelger Wiegersma (エスパー・アグロ)

《否定の壁/Wall of Denial》はGabriel Nassifに大切な物をもたらした――考える時間を

 Gabriel NassifとJelger Wiegersmaの2人はプロツアー王者に輝いたことがあり、プロレベルのマジックにおける古株である。Wiegersmaがプロツアーで勝ったのは2004年、プロツアー・シアトルでVon Dutchとしてのこと。個人戦グランプリでトップ8に入賞すること13回、プロツアーでトップ8に入賞すること2回というのはプロツアー殿堂入りに充分な実績であった。Nassifの優勝は3月のプロツアー・神戸でのことだったが、Wirgersmaと同じように昔から彼の履歴は続いている。2003~2004年シーズンの最優秀プロプレイヤーのタイトルを取ったことはその栄光の一ページであった。Nassifは今年、殿堂入りの資格を得る。

 彼ら2人はエスパー系デッキを選んだが、共通するのはそれだけだった。Jelgerの「エスパー・ストーンブレイド」デッキは高速で、《宮廷のホムンクルス/Court Homunculus》や《エスパーの嵐刃/Esper Stormblade》、《エスパーゾア/Esperzoa》あたりを使って可能な限り速く相手を打ちのめすデッキだ。その一方、Nassifのスフィンクス・コントロールは遅めで、《否定の壁/Wall of Denial》で時間を稼いでいるうちに《覇者シャルム/Sharuum the Hegemon》や《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind》などの巨大なスフィンクスを呼び出すというものである。

 シャッフルしている間に、GabとJelgerは同系デッキを使っている他のプレイヤーについて話していた。Dave WilliamsとJamie ParkeはNassifのデッキを使っていて、Daveは3-1の結果を残していたが、Jamieは1-3だった。Nassif曰く「勝ったマッチではブン回ったし、負けたマッチではブン回られたんだよな」ということで、彼のデッキの評価はまだ定まってはいないらしい。Wiegersmaのデッキも同じように、いい成績と悪い成績を両方上げている。Brian Kiblerが4-0の一方で、殿堂者Ben Rubinは1-3と低迷している。構築最終ラウンドを前にして2-2のラインにいるWiegersmaとNassifは、この対戦に負けたらドラフトを3-0で切り抜けなければ2日目に残れないのだ。

 Jelgerはダイス2つで9を出し、Nassifはそれを「いいひねりっぷりだな」と評す。

 Nassifはダイスを振り、こちらは11。さらっと「手首勝負は俺の勝ちか。先攻で」と。


Game 1

 ゲームが最初に動いたのは第2ターン、Jelgerの《霞の悪鬼/Glaze Fiend》だった。Nassifは第3ターンに《否定の壁/Wall of Denial》を出してこれに備えるが、Jelgerのクリーチャーはこれで終わりではなかった。境界石を出してから《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》を追加し、Nassifの手札に土地がないことを確認。《エスパーの魔除け/Esper Charm》を取り除いて土地を引けないようにする。Nassifは、土地は引けていないままに《否定の壁/Wall of Denial》をもう1枚追加した。Jelgerはさらに境界石を出し、遠からず《否定の壁/Wall of Denial》を超えそうな《エーテリウムの達人/Master of Etherium》を出していく。対するNassifは《原始物の粉/Protomatter Powder》を出したのみ。

Jelger Wiegersma:
まるでエスパーそのもののように
禁欲的で頑固で計り知れない殿堂者

 Jelgerは《エスパーゾア/Esperzoa》と《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》を並べ、アドバンテージを確立してから残りのクリーチャーで攻撃、《否定の壁/Wall of Denial》を超えて3点のダメージを与える。Nassifは《ガラス塵の大男/Glassdust Hulk》を引き、サイクリングするも土地は来ず。《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》で公開させられた手札には大量の重い呪文がぎっしり詰まっていた。Nassifはこれ以上続けてもクリーチャーに撲殺されるだけだと投了を選んだ。

Wiegersma 1, Nassif 0


Game 2

 両プレイヤーともマリガンからのスタート。Jelgerは《エスパーの嵐刃/Esper Stormblade》を出し、Nassifは《急使の薬包/Courier's Capsule》を出して起動し、《島/Island》と《沼/Swamp》を引いた。《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》でマリガン後のNassifの手札を見ると、白のカードで一杯なのに白マナは出る気配もない。唯一プレイできる《スフィンクスの召喚士/Sphinx Summoner》は、《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》で捨てさせられてしまった。次のターン、Wiegersmaが《エーテリウムの達人/Master of Etherium》を出したときには、Nassifはもう片付けに入っていたのだった。

Wiegersma 2, Nassif 0

 2日目に残るには、5-3以上の成績が必要である。アラーラ・ブロック構築5回戦の終了時に、Gabriel Nassifは2-3であり、ドラフトで3-0の成績を残さなければ前回のプロツアーのように優勝することはできない。Jelger Wiegersmaはそれよりはマシだが、土曜日に残りたければ1マッチしか落とすことはできないのだ。

Gabriel Nassif's Sphinx Control


4 《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》
2 《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis》
5 《島/Island》
8 《平地/Plains》
3 《沼/Swamp》

-土地(22)-


2 《死体の鑑定人/Corpse Connoisseur》
4 《ガラス塵の大男/Glassdust Hulk》
4 《覇者シャルム/Sharuum the Hegemon》
3 《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind》
1 《スフィンクスの召喚士/Sphinx Summoner》
4 《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》
4 《否定の壁/Wall of Denial》

-クリーチャー(22)-
3 《天界の粛清/Celestial Purge》
2 《急使の薬包/Courier's Capsule》
4 《エスパーの魔除け/Esper Charm》
2 《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》
2 《自我の危機/Identity Crisis》
2 《霧脈の境界石/Mistvein Borderpost》
1 《原始物の粉/Protomatter Powder》

-呪文(16)-
1 《天界の粛清/Celestial Purge》
2 《対抗突風/Countersquall》
4 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
2 《軍部政変/Martial Coup》
4 《流刑への道/Path to Exile》
2 《ゾンビの異国者/Zombie Outlander》

-サイドボード(15)-

Jelger Wiegersma's Esper Aggro


4 《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》
3 《島/Island》
6 《平地/Plains》
4 《沼/Swamp》

-土地(17)-


4 《宮廷のホムンクルス/Court Homunculus》
4 《エスパーの嵐刃/Esper Stormblade》
2 《エスパーゾア/Esperzoa》
4 《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
1 《エーテル宣誓会の盾魔道士/Ethersworn Shieldmage》
4 《霞の悪鬼/Glaze Fiend》
4 《エーテリウムの達人/Master of Etherium》
4 《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》
4 《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》

-クリーチャー(31)-
4 《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》
4 《霧脈の境界石/Mistvein Borderpost》
4 《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》

-呪文(12)-
2 《対抗突風/Countersquall》
1 《妨げる光/Hindering Light》
4 《流刑への道/Path to Exile》
4 《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》
2 《魂の操作/Soul Manipulation》
2 《ゾンビの異国者/Zombie Outlander》

-サイドボード(15)-

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